So Be It

見た映画の感想。時にネタバレを含んでいますのでご注意ください。

ALI アリ (Ali)

アーリッ、ボンバーイエー!!!

アーリッ、ボンバーイエええええええええっー!!!

モハメド・アリといえばブラックコミュニティの中では絶大すぎる人気を誇っているヒーロー。 その理由を私はてっきりボクシングの世界チャンピオンになった人だからと思っていた。 映画を見て本当に驚いた。

 

 選手として1番旬な時にチャンピオンの資格とボクシングライセンスを剥奪され、懲役を拒否した罪で懲役刑を言い渡されていたとは!

 映画では 1964年2月25日に世界チャンピオンとなったところから描かれる。

 サム・クックの歌がオープニングから流れ、試合のあと、サム・クック、ジム・ブラウン、マルコムX、そしてモハメド・アリが一堂に会する。

 うわああああ!まさに「One Night in Miami」だあああ!とテンション上がりまくりで。

 今回はマルコムXの自宅にみんな集まってました。

 イスラム教の信者となりモハメド・アリと改名。カシアス・クレイという名前は奴隷の名前だからという理由。

 アフリカから奴隷という商品として輸入されてきたため、ファミリー・ヒストリーを辿って祖父母か曾祖父母のことを知ろうとしても記録に残っているのは当時の所有者の名前だけ。その所有者が何人の奴隷を所持していたか、売り買いしたかなどの記録を、自分が家族から聞いた話とすり合わせ割り出していくしかない。

 名前が所有者の名前からきていると知れば、どうしようもない怒りに駆られるだろうことは想像にかたくない。 というか、想像もできない残酷さだ。

 自分の祖母や祖父を鎖に繋いで商品として売り買いしていた人物の名前が自分を示す名前になっているなど、自分だったらどんな気持ちがするだろう。

 あちらのファミリー・ヒストリーみたいな番組を見て、その場面が出てきた時すごくショックだったのだけれども、縁もゆかりもない私でさえこれだけ動揺するのだから血縁だったら....。

 

 検索して初めて知ったので映画では描かれていなかったか、単に私の記憶から飛んでいるだけかも知れないのだけれど、モハメド・アリは1960年のローマオリンピックで金メダルを取っているそうだ。

 で、自国にかえっておそらく祝勝パーティに出ようとしたのではないかと思うのだけれどもレストランに入ろうとして、白人専用だからと入店を断られたということなのだけれど、どこかできいたことあるな、このパターン。

 あれだ。「Race (栄光のランナー ベルリン1936年」、陸上競技で4個の金メダルを獲得しながらホテルの祝勝パーティの会場に入ろうとして裏口に回れって言われたあれ!

 24年もたっているのに相変わらずか!!!

 これで怒るなっていう方が本当にどうかしていると思うんですが。

 そして選手として1番旬にのっている時に徴兵されベトナムへ行けと言われる。

 

Muhammad Ali: I ain't draft dodging. I ain't burning no flag. I ain't running to Canada. I'm staying right here. You want to send me to jail? Fine, you go right ahead. I've been in jail for 400 years. I could be there for 4 or 5 more, but I ain't going no 10,000 miles to help murder and kill other poor people. If I want to die, I'll die right here, right now, fightin' you, if I want to die. You my enemy, not no Chinese, no Vietcong, no Japanese. You my opposer when I want freedom. You my opposer when I want justice. You my opposer when I want equality. Want me to go somewhere and fight for you? You won't even stand up for me right here in America, for my rights and my religious beliefs. You won't even stand up for my right here at home.

 

 このシーンすごかった。

 そうか、だからこの人は偉大なヒーローなんだと。

 正面切って言い放って、正しいと信じることのために国というか政府相手に徹底的に裁判で戦ったわけだからスゴすぎる。

 破産して、でもお金よりも何よりもスポーツ選手にとって時間はまさに命そのものなのに、ボクサーとして1番絶頂な時にボクシングをすることを許されなかった。スポーツ選手にとってそんな残酷なことってないと思う。

 それでもアリは諦めず最高裁で無罪を勝ち取って、October 30, 1974についにチャンピオンタイトルを奪い返す。

 しかもその試合がアフリカのザイール(現在のコンゴ民主共和国)で行なったというのがもう胸が熱くなる感じで。

Muhammad Ali: This was supposed to be the fight that Muhammad Ali was ended. Supposed the myth that Muhammad was gonna fall! Supposed to be my destruction! Well, they miscalculated, they misjudged, they got it wrong!

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 それにしてもウィル・スミスはすごかった。

 見る前はウィル・スミスがモハメド・アリってなんかイメージあわないけどなぁっって思ったけれど、なんか途中からふっと表情とか顔つきとか本物に見える瞬間が何度もあった。

 よくそこまで寄せたなぁって。

 でも見た目やボクシングの動きの寄せ方もすごかったけれど、でもなんというか怒りとか自尊心とか、内側から醸し出すものがすごくて、ウィル・スミス、これでなんか受賞したんだっけ?してなきゃおかしいよな?って思って映画見終わった後調べたら、これで初めてノミネートされたということで、その回の受賞は「トレーニング・デイ」のデンゼル先生だったというから、ああそれはーもうしょうがないか...😅みたいな。。。

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 アフリカでモハメド・アリが一人でマラソンをするシーンがあって子供たちや人々がついてきて「アーリー、ボンバイエー」って口々にいうシーンがすごく素敵で。

 

 いやー、なんでもウィル・スミス、モハメド・アリの役のオファーを受けるのを8年間も断り続けていたとかで。

 モハメド・アリ当人からも頼み込まれ、ようやくやってもいいという気持ちになったとか。もうその打ち込み方も本当にすごかったみたい。

 いつだったかデンゼル先生がウィル・スミスが実在する人物の演じ方をききにきたことがあるって言ってた気がするんだけれど、デンゼル先生のことだから絶対にいいアドバイスしてあげてるだろうしな。

 

 あと驚いたのがレオンが出てましたよ!!!

 しかもアンクレジットで!!!

 結構めちゃくちゃ重要な役どころなのにどうしてアンクレジットなんだろうって不思議なんですが。

 クライマックスのアフリカの試合でも観客席にいたし。

 グリーンのスーツで。

 アリもマルコムXみたいに政府から見張られていたということなんですが、なんかこの役割ってラキ兄のオニールと同じポジションじゃんみたいな。

 出番は多いわけじゃないんですが、印象に残りまくりです。

 でもレオン兄さんのことを知らずに見ていたら、観客席の兄さんに気がつけたかな?どうかな?

 アンクレジットにしたわけを語っているインタビューでも見つけられればいいんですが、なんせこの名前で関連記事検索かけるのめちゃくちゃ難しい😅

 

variety.com

 

 

 

ウィル・スミスとモハメド・アリが一緒に登場。

 

撮影現場にモハメド・アリがきた時の様子。

トミー・リー・ジョーンズが言ってたウィル・スミスの気遣いぶりが伺えます。

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モハメド・アリのこの打ち解けようったら!😂

 

私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️/5

🍅: 68%

www.imdb.com