So Be It

見た映画の感想。時にネタバレを含んでいますのでご注意ください。

アリー/スター誕生 (A Star is Born)

寝落ちしなかった奇跡。

 

 

なんだろう....正直にいうと何が何だかよくわからない映画でした。

 

ネトフリで「デイヴ・シャペルのマークトウェイン賞受賞スペシャル」を見ていたら、ブラッドレイ・クーパーが「僕の映画に出てくれたことが嬉しかった」とスピーチしていて、その時に映画のポスターがうつったのだけれど、それがなんかすごくよくストリームのサムネイルで見かけた覚えのあるポスターで。そんなメジャーっぽい映画でデイブ・シャペルが見られるなんてと喜び勇んで視聴。

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 デイブ・シャペルは主人公とアリーが結婚に至るシーンで登場。

 俺の監督デビュー作に出てくれーと2日に一度は電話をかけてきて、デイブ・シャペルが住んでいるオハイオまで直訴しにきたということでついにデイブ・シャペルも出演をOKしたとかという話をしていたので、まぁちょこっとしか出ないんだろうなぁと思っていたのでそれはいいんですが、そこに至るまでがとんでもなく長くて、そしてデイブ・シャペルの出番が終わった後もとんでもなく長かった。

  驚くべきはこんなに長時間な映画なのに見事なまでに痒いところに手が届かないところだらけで、どこに焦点を合わせて見ればいいのかよくわからなかったというか、なんか....。

 

 つまるところ「アルコール依存症は怖いよ」映画の一つなんだろうなぁと思うものの....うーん...。

 

 そもそも主人公のジャクソンは最初っからアルコール依存症モードで登場する。

 よくもまぁあの酔っ払いにホイホイついていったなぁアリー。有名人特権でいい気分にさせてイチャコラに持ち込むって、これサイテーのパターンじゃないか。

 それでもまぁ歌手として成功したいという夢への扉を開いてくれたというか高速エレベーターに乗せてくれた相手ということで、アリーが相手に好意を寄せるのは無理もないというか、先生と生徒的な関係に似て、無意識にでも好かれたいと思ってしまうのが導いてもらう側の性なので、急速に惹かれあってついには結婚までしてしまうというのもあるあるといえばあるある話なんだろうなぁとは思いつつ。

 

 アルコール依存症がアルコールを抜く時に大変だというのは、もれなく躁鬱症状が襲ってくることがその一つで、精神状態がめちゃくちゃ不安定になるわけだから施設に入っている時よりも出てきた後の方が周囲としては気をつけないといけない期間というのが、なんというかこれまで見てきたドラマや映画で習い知ったことなんですよね。

 しかもこの主人公、相当重度のアルコール依存症で、かつ音楽家の命でもある聴覚を失いつつあるという状況。

 これまた精神的に不安定になる原因になるだろうし、 どうして周囲の人たちや家族は彼をリハビリセンターにもっと早い段階で行かせなかったのか。

 行けといっても当人が自分がアルコール依存症であるという自覚を持ち、この状態から抜け出したいと本気で思っていなければリハビリに向かわせるのも困難極まりないだろうけれども、そもそもアルコールが入った時点でまともに物が考えられてないのだから当人の言うことなどききいれている場合でもないというか。

 当人は理路整然と考えられているつもりでも側から見れば全然そうじゃない。

 その認識の差こそが依存症の怖いところというか。

 しかもその治療も恐ろしく忍耐のいる作業だ。

 2か月、3ヶ月施設に入ったからといって簡単に解決する問題じゃない。

 

 アリーはジャクソンをどうやってアルコール依存症からどう立ち直らせるか、家族として一緒に戦うという気構えはあったんだろうか。 結婚する前からジャクソンがアルコール依存症であることは明らかだっただろうし、次いで言えばアリーのお父さんだって気がついていたはず。アリーにアルコール依存症と家族として向き合っていく覚悟はあるのかと問うとか、ジャクソンにアリーと結婚したいならアルコール依存症をどうにかしやがれというとかならなかったのか?

 あと腹違いというあのお兄さんもそうだ。 アルコール依存症をなんとかしようという場面とか一度もなかった気がする。 

 もちろんアリーにせよお兄さんにせよジャクソンのせいで自分たちの人生を台無しにしたくないという気持ちもよくわかる。  

 詰まるとこと依存症というのは自分だけでなく周囲も巻き込んで大勢を不幸にする恐ろしい病なのだ。

 あれだけ依存症のサインを画面中に撒き散らしておいて、スルーというのが。

 依存症と戦う話ではなくアリーがスターなる話だから依存症関連はスルーしたとして、でそれで、ラストに歌うたわれても響かねーし。 

 

 あと、どうもこの映画を編集した人ととことん気が合わなかったらしく、なんというか感情をのせる前にシーンが切り替わるというか、何かを感じるまもなくシーンが切り替わったり、忙しなく映す人物や場所が切り替わるので、本当にわっかりにくかった。

 全然複雑な話でもないのにここまで「よーわからん」感に見舞われるのも珍しいんじゃないかって感じで。

 しかも音楽という、ある意味なんの意味も込められていないショットにすら感情を揺り動かすことのできる最強ツールすら全然使いこなせていないというか、歌手や音楽がメインの話でここまで音楽が心に響かない映画っていうのもどうなんだっていう。

 どんなB級だろうがB級以下映画だろうが音楽次第で「なんかわからんがええもの見た気にさせられた」って現象が起こるのに...あまりにも記憶に残らなさすぎて、「このシーンのこの曲、映画見終わったら絶対調べよう!」衝動も起こらなかった....って。

 

 ワンコだけが可愛かった気がするけれど。

 そもそもワンコ残して死ぬなんて自分勝手にもほどがある。

  あ、あと SNLってミュージシャンも出るのかぁ...と。

 

ジャクソンのこと、もっとはやい段階でどうにかしてあげられなかったのかな?

 アルコール依存症で躁鬱の振り幅広くなっているところに、依存症でなくてもプライドやら何やらが傷ついて精神的に追い込まれそうな状況にどんどん追い込まれていって。

ジャクソンをあんな風に消費して使い捨てする世界でアリーが成功したとしてもあんな世界で成功してもなぁという気分にしかならないし。

 いっそアリーがジャクソン思い切り踏み台にして芸の肥やしにしましたとさとやってくれた方がまだすっきりしたかも。

 

うーん、なんかもうよーわからん😓

わかったのはアライグマやってない時のブラッドレイ・クーパーとはどうも相性が悪いもよう。

 

私の好み度 :⭐️/5

🍅: 90%

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