危うくエディ・マーフィの映画スターとしてのキャリアに早くも終止符をうちかけたトンデモ映画。
エディ・マーフィの映画を攻略していたら大概のトンデモ映画に対して耐性ができたようで、ちょっとやそっとのことでは”トンデモ映画”認識にはならなくなってきているんですが、これは内容がどうのというよりも成り立ちがトンデモなくて。
昔は映画ってそんな乱暴なというか雑な扱いだったのかぁとビックリさせられた一品。
お話はこんな感じ。
冴えないエンジニアのウィリーはある夜、店でお酒を飲んでいると、自称KGBに追われているというエンジニアの愚痴を嫌というほどきかされる。
ウィリーがトイレに行っている間にそのエンジニアはウィリーのカバンにディスクを忍ばせる。ウィリーは会社で友人のエンジニアと共にディスクの中身を見てみる。
そこには完成したジャイロの設計図が保存されていた。その夜、そのエンジニアが自宅で自殺していたと報道があり、怯えるウィルをよそに友人はその設計図をウィルが開発したものとして会社に報告。ウィルはあっという間に会社の危機を救ったヒーローとなる。
その2年後、軍事インストラクターとしてアメリカからクェートに派遣されたランディ中尉は新しい戦車のお披露目操縦することに。しかし戦車はコントロールを失い暴走を始める。
元々ダドリー・ムーアー主演で彼が演じた主人公のウィルが偶発的に手に入れた設計図でKGBに狙われてどうのこうのというような映画だったのが、試写での反応があまりにもよくなかったため、当時契約下にあったエディ・マーフィを投入。
エディ・マーフィはシナリオを読んだ時、あまりにもどうしようもない内容なので関わりたくないと思ったけれど、ものすごい金額を積まれたので引き受けたとか。
自分のパートのシナリオを書いて撮影したものの、映画の仕上がりは結局どうしようもないもので、エディ・マーフィの業界内評価もガターンと下がってしまい、エディ・マーフィは本気でSNLに電話してまたライブに戻れるかどうか聞いてみようと思ったそうですよ。
幸い、その2週間後に「ビバリーヒルズ・コップ」が公開され大ヒットを飛ばしたため、エディ・マーフィのキャリアは救われたとか。
つまり、主人公のウィルとエディ・マーフィ演じるランディ中尉が同じ画面に映ることは一度もなく(そもそも時間軸も違うし)映画は終わるのだけれども、奇妙なことに2人が一緒のシーンを写したプロモーション写真は存在する。
つまり、2人のシーンも撮影したにも関わらず、結局カットしたのか、それとも客寄せに合成写真でも作ったのか。
後者なら、日本の映画パッケージとかでよくある詐欺じゃないかよとかって思ったりもするんだけれども...多分だけれどもシーンがあるとかじゃなくてプロモーション写真だけ一緒に撮ったってことかな。
これらの判断に関わった映画関係者の人たちの思考回路が謎すぎて怖いっていう。
ファンの欲目かもしれないけれども、エディ・マーフィのシーンはそれなりに面白い。
戦場コントとして、なかなか笑える作りになっている。
ウィル側のストーリーに退屈してくるとちょうど挟まれてくるというか。
あと謎の日本寿司店。
映画の舞台として出てくるとき、あれはどういう意味合いで出てくるんだろう。
決してオシャレとかかっこいいという文脈で出てきているようには見えないんだけれども....😅
予告からしてこのツギハギ感😅
私の好み度: ⭐️/5
🍅: 13%