So Be It

見た映画やドラマでFilmarksにない作品の感想と覚書。時にネタバレを含んでいますのでご注意ください。

砦の29人 (Dual at Diablo)

ちゃんと描こうとした心意気はいっぱい感じた。

砦の29人 [Blu-ray]

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  • 発売日: 2019/10/07
  • メディア: Blu-ray
 

 

 黒人のカウボーイを映画で初めて見たのはウィル・スミスの「ワイルド・ワイルド・ウエスト」だと思う。

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ウィル・スミスのヴィジュアルはかっこよかったけれど映画としては...正直に告白すれば睡魔との戦いで感想を書こうとした時点でほとんどストーリーを思い出すことができなかった。(ウィル・スミスの好感度が大アップしている今見たらまた印象が変わるかな?)

 

  次に黒人のカウボーイを見たのがデンゼル先生の「The Magnificent Seven」なんだけど、信じられない。感想が見つけられない!😭

 「Mo' Better Blues 」に引き続いて、これも感想書いたつもりで書いてないぞ???

 書いた記憶があるのに変だなぁ....。

 もしかしてメモとしてTwitterに書いてそれで満足したというパターンなのかしら。

 どっちも考えをまとめるのに苦労したような気がするんだけれども....。

 Twitterアカウント削除するんじゃなかったと後悔.....。

 変だあぁ。「The Magnificent Seven」はメイキングも見たのになぁ。

 イーサン・ホークがデンゼル先生と再共演できたことをえらく感動していたこととか、デンゼル先生が馬と仲良くなった話とか...書いてなかったっけ??? 

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 まぁまた見直して書き直すとして、この「The Magnificent Seven」を見た時に黒人のカウボーイっていたんだってすごく驚いて、驚いたこと自体がホワイトウォシュの産物かぁと理解して。

 そして直近ではイドリス・エルバの「コンクリート・カウボーイ」。

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 これは実話にインスピレーション受けて作られた映画で、かつてのカウボーイの子孫たちが今もカウボーイとして馬と暮らしているという話で、なんとなく「そりゃそうだよな」という腑に落ち感があったわけなんですが。

 

 この「砦の29人」ではシドニー・ポワティエが馬の調達・調教を生業とするカウボーイとして登場したので、1966年にホワイトウォッシュではない映画を作ろうという努力があったんだなぁと。 「グローリー/明日への希望」で描かれた”セルマの行進”が1965年に起こったりしているので、そういう気運だったってことなのかな。

  シドニー・ポワティエ演じるトーラは南北戦争の時に兵士として戦って、除隊して自由に生きている。

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 元同じ部隊で戦ったマカリスターから発注を受けて馬を調達してきて、代金を支払ってもらうために砦までの行軍に付き合うことになるのだけれども、ちょっとスパイク・リー監督の「DA 5 Bloods」の黒人の人たちの立ち位置を思い出させる感じで。

  白人と一緒に戦っているけれどもインディアンの人たちが人種差別を受けているのはとても他人事として見られないという心情があるんじゃないかなぁと。

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 この映画が頑張ってるなぁと思ったのは、主人公のレンズバーグの妻がインディアンだったということ。その妻が白人に殺され、レンズバーグは復讐しようと犯人探しをしている。

 そしてそのレンズバーグに助けられるのがインディアンに連れ去られ、一年間行方不明になっていたエレンという女性で彼女はその間にチャタ族の酋長の息子の子供を産んでいる。

 結局エレンの夫がそのことでインディアンを激しく憎んで、エレンのことも許せずと言った負の連鎖が描かれている感じなのだけれども。

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 こんな感じで、なかなかのモヤモヤ感が常につきまとう感じで物事は進行していく。

 インディアンに弾薬を奪われまいと自爆覚悟で防衛戦に挑む場面にもちょっと驚かされてしまった。アメリカの軍といえばなんとなく生き残ることを優先するイメージがあったのだけれども、でも考えてみれば自己犠牲オチのハリウッド映画をこれまで山ほど見てきているのに、これをなぜ自分は意外な感じと受け止めたんだろうと。

 なんとなくこういうことは”日本”っぽいイメージがあったのだけれども。自己犠牲というのは戦争映画につきものといえばつきものか...。

  黒人が西部劇で主演クラスとしてクレジットされたのはこの映画が初めてとのことだそうだ。実のところ1960年にウッディ・ストロードが「バッファロー大尉」で主役級の役を演じているのだけれども、この時も主演クラスとしてはクレジットされなかった。

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  「バッファロー大尉」のウディ・ストロードが話していたことを思えば、この時期に黒人の俳優さんが主演としてクレジットされ、ギャラもきちんと主演級のお値段で支払ってもらえるというのはとんでもなくすごいことだったんだなと改めて。

 これもシドニー・ポワティエが身にまとう理屈抜きの善性オーラのなせる技なのかしら。

 1人なかなか派手なコスチュームでこの時代こんな服装していた人いたの???と心配になるぐらいだったけれども、やっぱり自然に目がいってしまう。

 

と思ったらメイキング見つけました!

西部劇での銃の扱いを練習してホルスターに戻そうとして足元に撃っちゃって慌てちゃうポワチエさんが可愛すぎる😂

あとお馬さんたちの芸達者ぶりに改めて驚く!

倒れ上手な子たちだとは思ったけれども!

 

 私の好み度: ⭐️⭐️⭐️/5

🍅: 58%

www.imdb.com