So Be It

見た映画の感想。時にネタバレを含んでいますのでご注意ください。

パッセンジャー57 (Passenger 57)

 だから自らハードルを上げるのはおよしなさいってば。

パッセンジャー57 (字幕版)

パッセンジャー57 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 お笑いの常識として「今から面白いこと言うから」と前振ってからネタを披露すると、言わずに披露したときよりも格段にウケることが難しくなる。先に言うことによって期待が聞き手の中に生まれるのでそれを上回る必要が出てくるからだ。

 映画やドラマを見る時に「期待して見る」とあてが外れてがっかりして、「期待せずに見る」と思いがけず面白かったというのと同じ理屈だ。

 で、この映画の主人公は凄腕のテロ対策の専門家という触れ込みなのだけれども、それを終始「こいつはすごいんだ」、「俺はすごいんだ」と当人を含めて皆が口々に言うものだから、どんだけハードルをあげれば気が済むんだと。

 おおーって思わせるだけのシーンは用意されているんだろうかと見ながらほんのり心配していたんですが、目も当てられないを通り越してもはや笑い事レベルにまで昇華しておりました。

 言い方は悪いですが、登場人物全員が相当頭が悪そうで、テロ対策側も頭が悪ければテロリスト側も相当な勢いで頭が悪い泥試合モードです。

 そんな考えなしでハイジャックする???とか。

  そんな考えなしなハイジャックがあっさり成功しちゃうってどうなのよ???とか。

 どうやらこのハイジャック目的がさしてないっぽいようで、そんななんとなくな感じでハイジャックする??とか、どうやら護送中に脱走したいから起こした騒ぎだと判明したのですが、でもだったら、なんでせっかく飛行機降りたのにまたノコノコ戻っていくのさ???とか。 ツッコミどころは満載です。

 

 ハイジャック犯は一応イギリス人という設定。

 どこにも角が立たないようにという配慮でしょうか。

 実はこのテロリストのリーダーも事前に有能ハードル上げられすぎて、頭悪そうにしか見えない罠にハマっておりました。

 テロリスト対策に関して敏腕である主人公ジョン・カーターは奥さんを失ったショックで目の前で第一線を退いていると言う状態からのスタートなのですが、その失い方が、コンビニ強盗に奥さんが人質に取られてしまい、目の前で殺されてしまうという悲劇的事件なのですが、なんというかテロ対策の凄腕の人の過去エピソードとしてこれっていかがなものなんだろうと微妙な気持ちに。

 もちろん凄腕テロ対策の専門家だって、あの場合は悲劇を止めようがないのかもしれませんが、凄腕と言うからにはどうにか対処しろよと言う思いもつい沸き立ってしまい。

 テロ対策とコンビニ強盗対策のメソッドは全然違うというのであっても、そんなのこっちは素人だからわかんないしなぁ....とか。

 まぁウェズリー兄さんが空手得意なんですということだけはよくわかる映画なので、これきっかけでアクション映画の依頼がいっぱい舞い込むようになったというならこの映画は十分役目を果たしたのかなとか。

 

 たまたまハイジャック機に乗り合わせていたジョン・カーターが燃料を抜いたためテロリストのリーダー、チャールズ・レーンは予定を変更して飛行機を不時着させる必要が出てくる。その不時着先と言うのが南部でWhite Spremacyが蔓延っている感を醸し出したかったのか、チャールズ・レーンを追うジョン・カーターの方が保安官に疑われ身柄を拘束されたりもするんですがね。でもまたすぐに「ジョン・カーターの有能ぶりを褒めちぎり隊」が助けにきて彼がいかに凄腕で有能かを説明しまくるんで、聞いているこっちが意味なく恥ずかしくなるというわけのわからない現象に見舞われるハメに。

 最初は対立(というほどでもないけれども)していた人々も最終的にはみんなカーターと仲良しになるという感じで人種の壁を乗り越えて仲良くなれるぜーエッセンスを入れようとしていた気配もなくもなく。

 

 そもそもシナリオが心不全起こしているので、どうしようもない感じなんですが、そのシナリオに携わっている人が「ハリケーン」にも関わっている人でぼー然。ということはデンゼル先生が監督をせっついてよっぽどテコ入れしたんだなぁとなほんのり思ったり。

  元々はスティーブン・セガールのために書かれた本で、その後でエディ・マーフィとデンゼル・ワシントンが候補に上がって...って💧脈絡がよくわからない,,,。

 監督はアフロ・アメリカンのケヴィン・フックスという人でTVエピソードを主に手がけている方。渡り歩きぶりがすごいんですが、映画を監督したのはこれが一応初めての様子。

 

 まぁ空手5段、カポエラもたしなんだことのあるウエズリー兄さんの足蹴りはたっぷり堪能できます。ラストバトルも当人たちの以降でスタントダブル無しでやったとか。

 

 ええ。お察しの通り、落とし所迷子になっております。

  

 この監督のお父さんで俳優のロバート・フックスは1967年にThe Negro Ensemble Companyを創設したメンバーの1人。

 

アフロ・アメリカンの舞台出身俳優さんたちはまずここでお世話になっていたのかという。

 

私の好み度: ⭐️/5

🍅: 27%

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