ネトフリでマーロン・ウェイアンズのシットコム「Marlon」を見ていたら「この映画を悪くいう奴は信用ならない」みたいなセリフがあって、すでに何十回も見ているにもかかわらず、飽きもせずまた見たがるマーロンとスティーブみたいなシーンがありまして。
最初は架空の映画かなと思ったんですが、調べてみたらちゃんと存在してしかもアマプラの見放題に入っていたので好奇心で見てみたんですが、これがまぁストレートにいいお話で。
実話がベースとなっているということで、いやはやこんなことがあるんだなぁと文字通り心温まった次第です。
マンデラ大統領がまだ刑務所にいたころ、刑務官の人たちと友人になれたことで「白人だって同じ人間できちんと話せばわかりあうことができるという信念を強めることができた」って後になって話しているのですが、そんな感じで「人間だって捨てたもんじゃない」という気持ちになりました。
舞台はサウスカロライナにあるハナ高校。ハロルドはアメフト部のコーチ。グラウンドで練習しているといつもショッピングカート押して歩いている黒人の若者がいて、ハロルドは高校生ぐらいの彼があてどもなく俯き加減に1人で歩いていことが気になっていた。
あるとき、グラウンドからフットボールが外に飛び出してしまい、若者がそれをショッピングカートに乗せてもっていってしまった。数日後、部員たちがその若者を縛って倉庫に閉じ込めるという事件が発生する。
その事件をきっかけに急速にハロルドはその若者”ラジオ”と信頼関係を気づいていく。”ラジオ”は発達障害でものを覚えるのに人よりも時間がかかるが、気持ちの優しい若者だった。
ハロルドは最初は”ラジオ”に話しかけ、グラウンドの中に誘い、やがては学校の授業にも参加させたりするようになる。 ハロルドが”ラジオ”をどうしても放っておけなかった理由は彼自身の子供時代の経験にある。
ハロルドも素敵なのだけれども、さりげなくハロルドのやることをサポートしてくれる相棒のコーチもとても気持ちのいい人で。
なんというかハロルドの一貫した行動によって「一番大切なことは何か」という点で皆の意見も段々と一致していき、最終的には自然に皆がそれを受け入れる。そうしたいという思いで一致するという流れがとてもよかったなぁと。
こう言葉にしてしまうといかにも”綺麗事”もしくは”偽善的”な響きがあって一笑に付されてしまいそうだけれども、そもそもなぜこういう「良いこと」に関して「綺麗事」とか「偽善的」とかのマイナス印象をもってしまうんだよ〜自分と、 なんとなく恥ずかしくなってしまったのでした。
ぼろっ泣きましたし。
なんてったってエド・ハリスが素敵すぎて。
本当にいいパパンでした。
いい人たちはいい人たちだし、いい人であろうと努力してるし。
十把一絡げに物事を見たり判断したりしちゃいけないなって改めて反省。
私はどうも短絡的に物事を受け止めてしまう悪い癖があるので、それを治したいなと切実に思いましたです。はい。
”ラジオ”を演じていたのが「ボーイズ'ン・ザ・フッド」で主人公のトレを演じていたキューバ・グッディング・ジュニア。
本当にこの方もいい俳優さんです。
って、この人のデビューは「星の王子ニューヨークに行く」だったんだーとImdbをみて「おおー」っとなる。
エディ・マーフィがどれだけハリウッドにアフロ・アメリカンが入り込める門戸を大きく開けたのか、改めて驚くというか。もちろんそれまでの先人たちの積み重ねもあってできたことだけれども、そういう場を作ることの困難さを思えば、ほんまにめっちゃかっこいい人だなぁと。
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️/5
🍅: 35%