インタビューで「自分のレガシーとなる映画を一本選ぶとすると?」と問われたエディ・マーフィが「自分がやってきたことが全部詰まっている」とこの映画をあげていたので早速視聴。
もうなんか泣けるし!
太っていることに対しての世間圧がどれほど個人に負荷を与えるかというのは、決して太くない人たちまで「痩せねば!」という強迫観念にかられてしまうところであきらかだし、そういったことで自分を恥ずかしく思うことの辛さというか。
その気持ちを汲み取るエディ・マーフィは優しいなぁと思うし、他人のコンプレックスを嘲る人々の無自覚の残酷さを絶対に許さない潔癖さがあるように感じるというか。
特筆すべきはこの映画にデイヴ・シャペルが出演していることで、インタビューであのシーンでのエディ・マーフィとのやりとりがいかに楽しく、エディ・マーフィが時々本当にデイヴ・シャペルの冗談に受けてキャラでいられなくなってしまう場面があったりしたとかで、それが本当に嬉しかったそうだ。
初めて現場入りしたとき、すぐに大柄な男性が近づいてきて、「あんたって本当にすごく面白いよ!」と言ってきたので「ありがとう」って返してから、それが教授のメイクをしたエディ・マーフィだということに気がついて驚いたとか。
しかもエディ・マーフィはデイブ・シャペルの持ちネタで自分のお気に入りをいくつかあげてきたので、本当に自分のネタを知ってくれている とまた驚いたそうだ。
シーンの撮影はまるで2人でダンスをしているようで楽しく、エディ・マーフィの頭の回転の速さに舌をまいたとか。
撮影の後、「シナリオを書きなよ。君のネタの組み方や考え方から思うにシナリオを書くのに向いてると思う」と言ってくれたのもエディ・マーフィだったとか。
そのインタビューの中でデイヴ・シャペルはハリウッドのプレッシャーに押しつぶされそうになって自分はマリファナを手放せなくなってしまったとも話している。
あそこで第一線にいる人間は変人と言われがちだけれど、あの歪んだ環境の中でサバイバルできるだけの強靭さがあるってことだとも。
そこから考えてもエディ・マーフィの精神力の強さってすごい!とますます好きになってしまったのでありました。
イギリスでのインタビューだからか毒舌度がちょっとアップ。「ビバリーヒルズ・コップ 3」についても語っています。
撮影の途中でこの映画はダメだとわかる時の物悲しさなんかも面白おかしく話してくれています。
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️/5
🍅: 64%