フランスもやっぱりしっかり格差社会。
オマール・シー出演作品攻略の一環で視聴しましたが、これは面白かった!
オマール・シーは「ビバリーヒルズ・コップ」のアクセル刑事を心のヒーローとするボビニー署のウスマン刑事役。とある殺人事件で、パリ警視庁のフランソワと一緒に捜査することになる。
ここでも集合住宅がー!!!!
集合住宅といえば「ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命 (Citizen Jane: Battle for the City)」であったあれだ!
出来上がった経緯はもしかしたら全く同じというわけではないかもしれませんが、位置づけはクィーンズやブルックリンのあの集合住宅と変わらない感じ。
フランスといえば、アフリカン・アメリカンの人たちが、フランスにいくと自由に才能を発揮できてーという文脈で語られるパターンを多くみてきたのでなんだか人種差別のイメージはなかったんですが、そんなことは全然なくて、やっぱり歴然と存在していたようで。
ポー兄の出演作「フルスロットル (Brick Mansions)」のオリジナル版もこういう背景から生まれたんだなぁと納得。
これを見て、とすれば去年のBlack Lives Matterの時、オマール・シーは当然何かしらの発言をしていたはずと思って検索してみたらやっぱり当時LA在住となっていたらしくLAの抗議デモに参加していらした。
あとフランスの警察の暴力も改めるべきだという発言もしていたもよう(←立ち塞がるフランス語の壁)。アメリカで起こっている人種差別や格差差別と似たようなことがフランスでもやっぱりあるということかぁ...
映画の話に戻ると、フランソワは親から受け継いだアパルトマンがあるおかげでパリに住み、所得にも比較的余裕がある。
登場した時は出世のことしか頭にない嫌なお坊ちゃん風であったのだけれども、次第に自分が”知らなかった”こと”意識していなかった”ことがウスマンに振り回されているうちに見えてくる。
ウスマンも完璧では全くなく結構ヘタレだったりもするのだけれど、それでも彼なりに頑張って真っ当に身を立てようとしている。それを目の当たりにして、フランソワは自分がどちら側のサイドに着くかを決める。
ウスマンが案外ヘタレというところがポイントなんじゃないかなと。
しょっちゅう虐められ、ボコられて泣いていた少年が刑事になったっていうのは相当な努力があったからこそだと思うし。
ビバリーヒルズ・コップのパロディみたいな「Belleville Cop」っていうのがあって、これも見てみたい。
ってか、この人めちゃくちゃ映画でている!!
40作以上って、どんなスケジュールなんだ!!
英語圏で上映してくれれば英語字幕つくんだろうけれども...フランス語かぁー....。
言語の壁は果てしなく続くよどこまでもぉーーー。
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️/5
🍅: 30%