So Be It

見た映画の感想。時にネタバレを含んでいますのでご注意ください。

駆逐艦ベッドフォード作戦 (The Bedford Incident)

プレッシャーをガンガンかけながら休憩なしで仕事をさせるとロクなことにはなりません。

駆遂艦ベッドフォード作戦 (字幕版)

駆遂艦ベッドフォード作戦 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

  シドニー・ポワチエ出演作品攻略の一環で視聴したしましたが、予測もしなかった結末にとんでもなく呆然とさせられました。

 

 

 

 「えー....あんだけ偉そーに喚いてたくせに、策無しなんかい、あんた...💧」

 

 みたいな。

 

 シドニー・ポワチエ演じるベン・マンフォードは駆逐艦ベッドフォードに取材にきたジャーナリスト。新しくこの駆逐艦に赴任することとなった軍医であるマーティン・バルサムと一緒にヘリコプターでこの船に乗り込みます。

 マンフォードの真の目的はこの駆逐艦の艦長リチャード・ウィドマークの真実を取材することでしたが、ネットも通信衛星もない時代のこと。

 マンフォードの取材したことはマンフォードが陸に戻るまで誰の目にも触れることがないというもどかしさ。  

 ああ、今だったらメールするとかSNSにポストするとかツイキャスするとか、とにかくもっと早くにこの駆逐艦の中の実態を明るみに出すことができたのに。

 

 マンフォードが乗艦した時、ベッドフォードはグリーンランド沿岸の北大西洋上の海域でソビエトの潜水艦を発見したことで臨戦モードに入っていた。

 すぐにでも攻撃をしかけたい艦長のリチャード・ウィドマークは上層部の「様子を見ているだけでいい」という命令に苛立ちを募らせ、執拗にソビエトの潜水艦の行方を追いかける。

  その結果、乗組員は随時戦闘準備体勢でいるため緊張をとくことができず、ろくに休憩もとらずに持ち場で役目を果たし続けることに。

 軍医であるバルサムは部下たちに休息をとらせることを強く勧めるが、艦長は聞き入れない。

 

 船にUボートの元艦長がアドバイザーとして乗船していたのもビックリした。

 「プロジェクト・ブルーブック」とかでも第二次世界大戦の後、優秀な頭脳を買われた感じでドイツ軍の人がアメリカにスカウトされてーなんて一コマがあったけれど、こんなところにまでというか。

 まぁこのUボートの元艦長ヴォルフガング・シュレプケは最初こそマンフォードに警戒されるも、実は第二次世界大戦では過ちに突き進むことを止めることができなかったということを悔いている「まとも」な人で最終的にはマンフォードの味方というか潜水艦を追うのをやめなはれと艦長に反論をぶつけてくれるのだけれども、時とんでもなく遅し。

 

 領空侵犯に当たる水域ではなく公海に潜水艦が入った様子なのに警戒体制をつづけさせる。

 それどころか執拗に追い回し、空気を補給するために浮上させることも相手に許さないようなプレッシャーのかけ方で。

 潜水艦に乗っているのが「人間」であることを完全に失念しているとしか思えない艦長。

 もうトドメを刺さないと気がすまないというか、潜水艦を見つけ出して攻撃することに異様に執着しているとしか思えない感じで、「こいつ、軍艦なんかの指揮取らせたら絶対あかん人やん」と言いうのは誰の目にも明らかなんだけれど、止める術がないっていう。

 

 で、ストレスに神経すり減らしすぎた部下のひとりがついに「ソナーが見えないんです...ソナーが見えないんです....」となんというか心身症的症状を発症。

 もう限界だとマンフォードとバルサムとヴォルフガングは懸命に艦長に臨戦態勢を止めるよう説得するも、聞き入れない。

 そしてついに神経が擦り切れたとしか思えない部下の1人が「うっかり」ミサイルの発射ボタンを押してしまう。

 

「実装はしていないはずだ」と艦長は言い張るも、ドッカーンと潜水艦を撃沈。

 撃沈前に潜水艦は魚雷を放っていたようで、マンフォードが「ここまで攻撃に拘っていたなら反撃されていたことも予測していたんだよな?魚雷を避ける計画はあるんだろうな???」と問い詰めるも艦長は呆けたみたいにぽっかーんと聞いているだけ。

 

 あ、策無しなんだ。

 

 みんなが悟った瞬間、ドッカーン。

 

 みんな海の藻屑となって消えてしまうのでした。

 

 マンフォードくんも。

 

 マンフォードくんの取材テープも何もかも....。

 

 いーやあああああああ!!!!

 

 マンフォードなポワチエ様はこれまた茶目っ気たっぷりというかチャーミングでめちゃくちゃ可愛いんですよ。

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 マンフォードくんがそのチャーミングさでクスリとさせてくれていなければ緊迫しすぎてとっくにこっちが睡魔の海へと撃沈してしまっていそうな感じでした。

 そんなマンフォードくんまでがなすすべもなく藻屑となって消えていくエンディングに、ただただボーゼンとするしかないのでありました。

 

 恐ろしや恐ろしや。

 

 「防衛だー! 領海侵犯だー! 占領されちまうぞー! 平和ボケしてんじゃねーぞ! 守れー! 戦えー!!」

 と、やたらと周囲を煽ることを言う人に対して警戒感が先立ってしまうのはこういうことからなんですよね。で、そのあとのこと考えているの? そこまで憎しみと敵意を煽っておいてどうやって「戦い」を終わらせてお互いわだかまりのない状態に戻せるかちゃんと考えてる?みたいな。

 

ぼくらのマンフォードくんを返してくれ!ううう....😢

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私の好み度: ⭐️⭐️⭐️/5

🍅: 86%

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