So Be It

見た映画やドラマでFilmarksにない作品の感想と覚書。時にネタバレを含んでいますのでご注意ください。

招かれざる客 (Guess Who's Coming to Dinner)

シドニー・ポワチエの魅力を思い知るー! 

招かれざる客 (字幕版)

招かれざる客 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

前回の「長い船団」では「この人がシドニー・ポワチエかぁ....ふーん...」ぐらいの印象だったんですが、今回はやられました!!!!

 

なんか可愛いような....。

うわぁ....なんか可愛いかも....。

なんかめっちゃこのヒト可愛いやん。

可愛すぎるぅぅうううう!!!!!!

 

ってな感じで、

シドニー・ポワチエ、めっちゃ可愛かったです!!!

おすまし系な役柄だったせいかもしれませんが、もう目が釘付けです。

今回はなんとなくデンゼル先生がシドニー・ポワチエとよく比べられるというのもわかった気がしました。

おすまし系やっている時のきゅんとくる感じがですね。

でもこういってはなんですがデンゼル先生のおすましは”いい子ぶってる感”もやや見え隠れするんですが、ポワチエ氏の場合、”いい子”モードがディフォルトに感じました。

あくまでも今回見た印象での話ですが。

 

この映画、お話もめちゃくちゃ面白いんですよ。

 

 シドニー・ポワチエが演じるのは36歳の医者ジョン。

 今回ハワイでゲスト講師をしていたところ、聴講生だった23歳のジョアンナと恋に落ち、出会って2週間であれよあれよという間に結婚しようよ!と盛り上がる。

 

 ジョアンナは新聞社の社長の娘で両親から「白人がこの世で一番優れているなんて嘘っぱち」という教育を受けて育っているので肌の色の違いが結婚の障害になるとは微塵も思っていないし、両親ももちろん大賛成してくれると心から信じている。

 一方ジョンは6年前に交通事故で妻と子供に死なれており悲しみに沈んでいたところ、ジョアンナの天真爛漫に絆される。

 しかし、大人なので肌の色の違いが結婚の障害になるかもしれないことを心得ており、自分たちの両親に打ち明けるのはショックを軽減するためにも段階を踏んだほうがいいと考えていた。

 しかし、ジョアンナはジョンの慎重さを理解せず、ハワイから次の仕事先であるジュネーブに飛ぶジョンについでにアメリカで両親に会って欲しいと、強引に自宅のあるサンフランシスコに立ち寄らせる。

 

 ジョンがアメリカに降り立つのは要は飛行機の乗り継ぎのためなので、その夜にはニューヨークに飛び立たなければならないというリミットがある。

 人種の違いや所得格差のことをさっ引いたとしても、いきなり娘が留学先から戻ってきて「この人と結婚することにしたのー!2週間後にジュネーブで結婚するから式にきてねー」と報告されてまず「ちょっと待てい!」とならない親はいないだろう。

 加えて、娘が連れて帰ってきたのは黒人で、州によっては白人と黒人の結婚は違法だったりする時代ということも考えれば両親がフリーズするのもまぁ無理からぬところは思うのだけれど、ここにリベラルの悲劇というか、人種差別など間違っていると言い続けてきた自分が娘が黒人の恋人を連れて帰ってきたことにショックを受けてしまい、そのショックを受けた自分にショックを受けるというこのややこしさ。

 

 ジョンはジョアンナのパパンを気遣って、このことでジョアンナを苦しめたくないのでもしも両親の賛成が得られないのなら結婚しないとジョアンナに内緒でジョアンナのパパンに告げる。

  ジョンの両親もジョアンナの思いつきでディナーに招かれることになり、2人は結婚できるのかそれとも????みたいな感じで。

 

 ジョンのパパンも息子が再婚相手に選んだのが白人であることに動揺し、猛反対する。

 旦那の頑迷ぶりに娘と息子の幸せを第一に考えたいジョアンナのママンとジョンのママンがすっかり意気投合。

 

 ジョンのパパンとジョンとの口論のところが一番ポワチエ魅力炸裂ーという感じでしょうか。

 

 でもまぁ、こんな簡単な話で乗り越えられる話ではないわけなので、白人の人たち目線の映画ってことになるんだろうなぁと思いつつ。

 一番驚いたのはセリフにはっきりと「私たち白人が一番優れているわけではないの」ってあったこと。

 ホントにそう思ってたんだ。

 

 なんというかこの「Superior」意識というのが何事においても曲者だよなぁって思う。

 肌の色やら人種だけでなく性別もそうだし、所得や学歴や職業でも「Superior」という意識を持つ人が他の人を見下さなければ結構問題解決なんじゃないかと思うんだけれども。 というのも、自分の方がモノごとをわかっているという意識が物事を見えにくくしたり見えている風景をねじ曲げちゃったりするわけなんだから。

 うーん。

 優越感と劣等感。

 それを全く持たずにいるというのはまぁ不可能だと思うけれど。

 全員がアホみたいに金持ちになりたいわけじゃないし、全員が全てを取り仕切りたいわけでもない。

 言われたことをやる方が性分にあっている人もいるだろうし、決まったことをくりかえす仕事に心地よさを感じる人だっている。

 そしてそれはそれで極めればすごいってこともいっぱいある。

 自分がしんどいことに耐えているからって他の人がそのしんどいことに耐えていないことに憤慨するのも違うと思うし、自分がしんどいことになっていないからって他の人がしんどいことに直面していることに対して関係ないとそっぽ向くのもまた違うだろうという気がするし。

 

 直面してみないとわからないということは山ほどある。

 車のエンジンや機械などが実際に動かしてみないとどういう反応を示すかわからないというのと同じ感じで。

 ある程度の予測はつけられる。でも予測外のことも必ず起こりえる。

 

 何をぐだぐだ書いているのかというと、「白人目線で差別問題を取り扱った映画」の位置づけどころがいまだに自分の中で「よくわかんないなぁ」というところにしかなくて、どうしたものかなぁと保留な位置づけになっているから、なんというか答えに近づけないかと、屁理屈捏ね回しているんですが、うーん。

 

ドラマとしてこの映画はすごく面白かったと思う。

よくできていたなぁって思うし、人種差別問題について考えるいいきっかけになるだろうし、それにこのくらいオープンに話せた方が健全なんじゃないかなって思う。

”問題はもう存在しない”と思い込むことが一番危険なわけだし。

自分は差別なんかしないと思い込んでいたのに、差別的反応をしてしまったっていうことを描いたっていうのはすごくいいなって思った。

誰にでも起こることだし。 ”一回目の反応は責任は持てないけれども、二回目からは責任を持たなくてはならない”って感じのmemeを去年いっぱいSNSで見かけたけれど、そういうことなのかもしれないな。

 

って、余談ですが、「meme」をずっと「メーメ」と読んでいて、カタカナでは「ミーム」と知った時の衝撃たるや!だって「メメント(Memento)」って映画あるじゃーん!

 

「下手の考え休むに似たり」だな。

 頭の悪い私が考えてもわかるわけのないことをダラダラ考えてもしょうがない。

 この時間で他の映画やドラマが見られるっての!!!

 

とにかく「ポワチエ様ー!!!💓」ってぐらいにはポワチエ様の魅力にハマりました。 いやでも一番はやっぱりデンゼル先生ですよ!(←どうでもええ)

 

追記:

私はあなたのニグロではない」でこの映画について言及されておりました。

着替えを覗かれてキャッとポワチエ様がシャツで胸を隠すシーンが例として挙下られておりました。

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ここで憤慨せずに「ポワチエ様可愛いー!」となってしまった私はまだまだ全然わかっていないってことかぁ。

面白かったんだけどなぁ。

難しいなぁ。

 

私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️/5

🍅: 70%

www.imdb.com