ためらいのかけらも無く振り切った完全おバカ映画。
ドラマや映画で「Hey, little man」と言えば大人が子供や赤ちゃんに声かけする時によく耳にする呼びかけだけれども、この映画はそれを逆手に取ったというか、そのまんまやっちゃった。
小柄なおいたんが本気で赤ちゃんのふりをして周囲も本気で赤ちゃんだと思い込む(んなあほな)。
小柄な体つきのカルヴィンは刑期を終えて出所してくると迎えにきた弟分にギャング絡みの金銭トラブルに巻き込まれており、ダイヤモンドを盗まないといけないから手伝って欲しいと泣きつかれる。
出所したばかりなのにまた刑務所に戻るようなリスクは犯したくないと突っぱねるがなし崩し的に手伝わされことに。
ダイヤモンドを盗んだものの警察に追われ、カルヴィンは証拠隠滅のため咄嗟に近くにいた女性ヴェネッサのカバンに盗んだダイヤモンドを忍ばせる。
証拠不十分で釈放されたカルヴィンはダイヤモンドを取り戻すため、ヴェネッサの家の前に置き去りにされた捨てられた赤ん坊のふりをする。
ヴェネッサの夫ダリルは常々子供の父親になりたいと思っていたが、仕事のキャリアを大事にしたいヴェネッサに子供を持つのはまだ早いと反対され続けていたため、捨て子であるケルヴィンを週末の間だけ父親として面倒を見ることに決める。
ケルヴィンは小さいけれどもどう見えても小さいおっさんなので、これを赤ん坊と思うこと自体に無理がありすぎるのだけれどもそこは無理が通っちゃうB級映画ワールド。
超絶バカバカしいのだけれども、これがもうめちゃくちゃおかしい。
ケヴィンは赤ん坊のフリと本来のおっさんである自分を巧みに使い分け、それに振り回されまくるダリルと周囲の人々がもうおかしくておかしくて。
ダリルがめちゃくちゃ良いやつでだんだんケヴィンが絆されていくっていうところがまた可愛らしく。
お二人は本当の兄弟らしいのだけれど、おバカ映画としてなかなかの秀作だったんじゃないかしら。
最初から最後まで大笑いさせられっぱなしで物語の閉じ方もいい具合にほのぼのクスリッて感じ。
見終わったあとなんだか気持ちがスッキリいたしましたとも。
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️/5
🍅: 12%