ドラフト・デイ NFLのドラフトの日、クリーブランド・ブラウンズのGMソニー・ウィーヴァーの1日にスポットをあてた映画
.... というよりはBLMやフェミニズムに焦点をあてようとしていたのかなぁという印象。
ソニーはディフェンスを強化するためにもボンテ・マックを指名するつもりでいた。
しかし、オーナーに派手さを求められる。そこへシアトル・シーホークスから一位指名権のドラフトを持ちかけられる。
ソニーは悩んだあげくドラフト一位指名だろうと皆が予測しているボー・キャラハンをとることにきめるが...
ドラフトの制度は日本の野球でなんとなく知っているぐらいの知識しかないので、指名権やお金を積んで、当日でもあんなに頻繁にやりとりがせわしなく行われているのかぁと驚きつつ。
ボーの指名に釈然としないソニーはギリギリまでボーの弱点を探そうとするが。
ソニーは秘書のアリーと恋人関係にあり、妊娠の知らせに対するリアクションがよくなかったせいで、アリーを怒らせてしまう。
新任の監督ともドラフトの権でソリが合わず、さらに一週間前に父親を亡くしたばかりという精神的にはどん底で周囲とギクシャクしつつ、最終的に皆の反対を押し切っての大勝負にでる。
アリーとソニーやアリーと新監督(←名前忘れた)、アリーとソニーのお母さんとの間にはフェミニズムあるあるっぽいことがちらりほらり。
「コーヒーをいれてくれ」とか「GMと恋人ならいうことをきいてくれるだろう」とかまぁそんな感じで。
ソニーが悩んでいるのはボーをとるかボンテをとるかということで。
ボーが白人でボンテが黒人で。
ボーはお坊ちゃんで何不自由のない生活をしていて、加えて平気で嘘をつき、チームメイトから信頼されていない。おかげでお誕生日会にチームメイトにきてもらえない。
ボンテは家族の生活がずっしりと両肩にかかっていて、データ上では反抗的で素行に問題があるように書かれているのだけれど、ソニーが掘り下げて調べてみると、暴力事件で逮捕歴というのは友達が殴られたからかばおうとして喧嘩をしたとか、ウィ二ングボールをファンにわたしたペナルティで退場を言い渡した審判に掴みかかったという事件は、調べてみたら、ボールを渡した相手はガンで治療中のボンテのお姉さんで、審判に対しては話をきいてもらおうと触れた感じ。
いやでも、なんだかボーの描かれ方があまりにもあまりで。
でまぁ、ソニーが自分の首をかけて勝負にでたら、結果みんなにみとめられ、アニーのこともお母さんにきちんと紹介することができてめでたしめでたしということで。
ソニーが自分らしく生きるようになるといった感じで折り畳まれるというかなんというか。
一番印象に残ったのはアマプラオリジナルドラマ「The Tick」でアーサーを演じていたグリフィン・ニューマンのナイーブすぎるインターンなキャラが最高に面白くて。
社会の荒波にとばっちりで揉まれまくって気の毒なかんじや間の悪い感じが目に楽しいというか「こういう役やらせると天下一品なんだなぁ、この人って」と感心。
この人がいなければ相当面白くなかった気がするな、この映画。
あと、アローのディグル役のディヴィッド・ラムゼイもでてきていたので「わー、ディグルだディグルだー!」と現れるたびに楽しくなったり。
でもまぁなんといってもチャド兄ですよ。
ええ、チャドウィック・ボーズマン出演作品攻略一環で視聴いたしました。
ボンテ役です。
というわけで最初から気持ちはボンテしか応援しておりませんでしたから。
スマホケースが指ナックルになっているおちゃめぶり。
チャド兄のアイデアかな?
問題の萌芽とでもいうのかそういったものをそこここで覗かせていたけれども、なんというかドラフトの仕組みを把握するだけでも手一杯なのにソニーの私生活のゴタゴタ事情まで気を回せというのはちょっと無茶というか、申し訳ないがどうでもいいよって感じになってきてしまったり。
でもドラフトの際のギリギリにまでわたる駆け引きとかは面白い感じだったし、みんなwin-winでわーい!って気分になれたかな。
何よりもグリフィン・ニューマンとチャド兄のこだわりのキャラ作りぶりが見られたので、ええ満足ですとも。
ソニーの私生活云々よりチャド兄もっと出してほしかったなー!!!
追記:
チャド兄が他界する前に視聴し、書いた感想。
チャド兄がガン宣告を受けてない頃に撮影した作品ということになる。
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️/5
🍅: 59%