ほとばしるエネルギーがすごすぎる!
ジェイムズ・ブラウンの半生を描いた映画。
ジェイムズ・ブラウンといえば「ブルース・ブラザーズ」で教会で熱く歌っていてブルース・ブラザーズを覚醒させたおいたんという認識ぐらいしかない。
チャドウィック・ボウズマンの出演作品攻略をしていてこの作品を見つけたのだけれど、最初、チャド兄があのとんでもなく振り切れていたおいたんを演じるというのが全然イメージできなくて。
そもそも風貌も全然違うしなぁ...とやや半信半疑気味で視聴しはじめたのだけれども、いやもうチャド兄ってばとんでもなくすごかった!
ジェイムズ・ブラウンのことを全然知らないのが幸いしたのかもしれない。
マイルス・デイヴィスや2Pacの時のように先にドキュメンタリーとかを見てしまっていたら、違和感を感じたりしてうまくはまりこめなかったかもしれない。
いや、でもチャド兄めちゃくちゃよかったしな!
実際のジェイムズ・ブラウンの映像をみたらどんな感じがするかかえってガッカリするんじゃないかって、ちょっと怖い。
この映画でジェイムズ・ブラウンに触れた身からすれば、ジェイムズ・ブラウン、とにもかくにもとんでもなかった。
何がとんでもないってエネルギーが!
爆発しまくっているような、なんだかもう"はちゃめちゃ圧"がものすごくて、おかしいやら圧倒されるやら。
しかもライブシーンのチャド兄のダンスっぷりがすさまじいんだもん。
なんだか歌い出すとしたたるような色気とかもむんむんあったりして、ああそれはもう当時コンサートを最前列でみていた女の子たちはみんな魂持っていかれたんだろうなぁとか思った。
ベトナム戦争の慰問にいくことにして「80%が黒人兵なのに慰問がカントリー・ミュージックばっかりってふざけんなー!」というあたりでこの間見たスパイク・リー監督の「ザ・ファイブ・ブラッズ(Da 5 Bloods)」を思い出してしまった。
戦時に敵対したことないにも関わらず処遇が不遇ってもうなんだかそのあたりのむくわれなさっぷりが、余計にBlack Lives Matter!と叫びたくなってくる要因の一つなのかなぁと思ったり。
あとキング牧師が暗殺された翌日にコンサートを中止せずに続行したのも驚いたし、その視聴の説得の仕方と、コンサートにきた黒人の人たちへの説得もすごいって思った。当人にかかるプレッシャーとか恐怖感も相当なものではなかったのかと思うのだけれど、それを微塵も感じさせないで舞台に立ち続けた姿勢はもうただただ感服してしまう。
いやでも何をおいてもチャド兄がほんとすごい!!!!
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️/5
🍅:79%