So Be It

見た映画の感想。ネタバレを含んでいますのでご注意ください。

N.W.A & EAZY-E: キングス・オブ・コンプトン ( N.W.A & Eazy E: Kings of Compton )

えいやって頑張って書き上げたら保存をミスって全部白紙に。

抜け殻になりつつ書きなおしました。

しくしく。

 

 N.W.Aとイージー・Eについてのドキュメンタリー。

ストレイト・アウター・コンプトン (Straight Outta Compton)」や「The Defiant Ones」がドクター・ドレ側からの視点なら、このドキュメンタリーはイージー・E側の視点からN.W.Aのはじまりから決裂にわたるまでの一連のできごとを語っている。

 ルースレス・レコードを設立し、ドクター・ドレやアイス・キューブーが抜けた後も、レーベルを維持し続けたイージー・E。

 ビジネスマンとしていかにすぐれていたかという点も興味深かったが、何よりもその人柄の良さについての話に驚いた。

  仲間の面倒見がよく、人種の違いをまったく気にしない。成功してからも全く変わることのなかった気さくさと親身さ。まるでポー兄の話をきいているようでしたとも!

 ドクター・ドレー視点の映画やドキュメンタリーでもイージー・Eのカリスマ性と人柄の良さは描かれていたので、本当に人から好かれる資質を持っていた人なんだろうなぁと。

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 麻薬を売ったお金を元手にN.W.Aのレコードをリリース。

 違法行為をすることなく生活ができるようにビジネスを軌道に乗せ、拡大していくための努力を惜しまなかったという。

 利益を地元や恵まれない子供達に還元することも忘れず、暴力とは無縁の世界で自分の子供達には生きていって欲しいとそれが一番の原動力だったようだ。

 コンプトンが荒れだしたのはドラッグがはいってきた1960年代。

 それまでは平和な町だったらしい。

 N.W.Aがコンプトンの現状を訴える歌を歌うようになり、コンプトンの市長が、デタラメを言ってコンプトンのイメージを下げるようなマネをするのはやめて欲しいと再三メディアで訴えていたというのも、驚いたというか。

 彼らがラップで訴えていなければ、何ごともおきていないことに本当にされてしまっていたのだなぁと。

 「Boyz n the Hood」で「外国の戦争は報道するのに弟が殺されたのにどこもそのことをニュースにしない」と話す場面をちょっと思い出した。

Turned on the TV this morning. Had this shit on about... ...how we're living in a violent world. Showed all these foreign places. How foreigners live and all. I started thinking, man. Either they don't know... ...don't show... ...or don't care about what's going on in the 'hood. They had all this foreign shit.  

  暴力と麻薬が当たり前のように蔓延しきった町に生まれてしまえば、どうにかしてでもそこを生き延びていくしかない。

 助けを待っている間にも目の前で人はどんどん死んでいく。

 警察に助けをもとめても、なかなか来てくれない。へたをすれば通報したこっちが犯人扱い。車や地面に押さえつけられて調べられ、抵抗すれば殴られる。

 そのことをそのまま歌ったら暴力を煽っていると規制される。

 FBIからも遺憾であるとお手紙をもらってしまったとか。

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 1番笑ったのが当のN.W.Mのメンバーがアイス・キューブの歌詞をはじめてきいて、あまりにも放送禁止用語だらけで「こんなの歌っちゃって本当にいいのか???」とおろおろしたっていう話。

 "まざーf***"など映画などでさんざん耳にしているスラングだったので「ああ、これっておろおろするような言葉なんだ」と逆に驚いたというかなんというか。

 いや、まぁ意味はそうなんだけど!

 そこは英語で所詮外国語だから直接的に響かないし!

 確かにこんなの日本語できいたらドン引くよな、うん。

  イージー・Eと一緒に車乗ってたら、ドクター・ドレがイージー・Eをdisりまくった歌がラジオからたまたま流れて、「わー、こんな時にマジか」とおそるおそるイージー・Eみたら目があってその瞬間に大爆笑したというエピソードもなんだか可愛くて。

 イージー・Eは「しょーがねーな、ドレは」という感じだったとか。

 契約でドクター・ドレのレコードが売れればルースレスのレーベルにもお金が入るようになっていたらしいので、シュグに殴られてドレがデス・ロー・レコードに移るのを許したといってもただでは転ばなかったっていうところで、なんでも好機にかえてしまうイージー・Eのビジネスマンぶりに感心してしまうというか。

  まぁ、もちろん相当怖い一面も当然あったのだろうけれども、魅力的な人物だったということだけは、みんなの語りからもありありと伝わってきて。

 

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 イージー・Eは1995年3月に31歳の若さで亡くなっている。

 看取った仲間が語ったイージー・Eとの最後のエピソードが切なかった。

 この人が生きていれば、立場の違ういろんな人たちをつなぐ架け橋になれてもっといい方向に進めるなにかを作れていたのではないかという気がして残念に思う。

 

 

 

私の好み度:⭐️⭐️⭐️⭐️/5

🍅: -