So Be It

映画の観方と楽しみ方を勉強中。ネタバレを含んでいますのでご注意ください

パパ:ヘミングウェイの真実 (Papa: Hemingway in Cuba)

 ええーん、擬似親子ものには弱いんだ。

久しぶりに見ながらぽろりんと涙がこぼれおちてしまった。

 

 

恥をしのんで言います。 ヘミングウェイについて私が知っていること。

 ・猫好き

・ヘミングウェイのお家には今も6本指の猫ちゃんたちがいっぱいいる。  

....以上です。

ええっと、読んだことありません。

 著作もとっさに思い浮かばない...「老人と海」???

いや「白鯨」???

いや「白鯨」はもーなんとかびーるとかって名前の人だったような。

だからヘミングウェイは「老人と海」に違いない。

 

いや、だって....。なんか難しそうだったし...(←書きながら恥じ入っている)

すみませんねぇ、ヘミングウェイも知らないビッチです。はい。

 

それはさておき、この映画はヘミングウェイとヘミングウェイにファンレターを書いたことがきっかけでヘミングウェイと親子のようであり親友のような絆をもったエディというジャーナリストのお話。

 

 エディは4歳の時に父親に捨てられ、以降孤児院を転々として大人になる。物書きになりたくて新聞社(出版社だったかな?)に就職するも、読むことはできても書くことができないことがバレて即クビに。それでもライターにどうしてもなりたかったエディは毎日頼みに行き、2週間タダ働きをして、その間に書けるようになったら雇ってやると言われ、その日からヘミングウェイの短編集をタイピングすることで書くことを覚える。そして朝鮮戦争で従軍記者してキャリアをつみマイアミ・タイムズのジャーナリストになる。 エディはヘミングウェイに感謝の気持ちを伝えたくて手紙を書くのだが、満足できる内容が書けずだぜすにいたら、それを見つけた恋人がエディに黙ってポストに投函。なんとヘミングウェイからエディに電話がかかってくる。

 

 親の愛を知らずに育ったエディがヘミングウェイと交流していくうちに父親として慕うようになり、やがてヘミングウェイが精神的に深刻な問題を抱えていること。しかも自殺願望があることを知り、必死でそれを止めようとする。

  エディとヘミングウェイが擬似親子的にとても幸せな時間を過ごす前半と、精神的に荒れていくヘミングウェイを心配するエディの後半。ヘミングウェイが精神的に荒れる理由は複数あるのだけれど、一番の理由は書けなくなったことのようだ。 毎日、自分が書けた文字数を記録しているのだが、0の日が続いていくときのヘミングウェイの焦燥や絶望は痛々しい。

 

 このエディという人は実在の人物でこのシナリオももともとは彼が書いたものらしい。 どうりで優しさにみちている。

 

 ヘミングウェイに関する知識がまるきりなかったので、晩年いろいろと精神的に辛かったようなヘミングウェイにエディという存在がいてよかったと思ったり、シンプルな友情も政治や戦争が絡みだすと何もかも簡単ではなくなってしまう物悲しさを感じたり、身近な人、愛する人が自殺を思い詰めるほどに精神的に追い込まれていくのをどうすることもできない歯がゆさや、それでもどうにかしたいと手を伸ばし、意図がかみ合わずかえってお互いを傷つけあってしまったり。

  FBIから監視されていたり、フーバー長官に個人的に恨まれていたり、キューバの運動家と親交があったり、そのせいで微妙な立ち位置にあったことなども描かれていて、ただの猫好きの小説家というわけではなかった、ヘミングウェイ、いろいろと大変なことに巻き込まれていたんだなぁと驚いた。むしろ猫好きといいながらキューバのおうちには猫がいなかった。実は猫好きというわけではなかったのかしらん。

 

 このエディをジョヴァンニ・リビシがとってもいい感じに演じている。

 「スニーキー・ピート」でハマって、この人の作品を攻略していたときにこの映画をアマプラで見つけたのだけれど、そのときは「このビデオは現在利用できません」となっていて、そのうち見られるようになるかなぁとなどと思っているうちにすっかり忘れていた作品。

  ところが思いがけないところでこの作品を思い出すこととなり、ようやくの視聴となった。

  

 実はこの映画は2005年にアンソニー・ホプキンスがヘミングウェイ役、でもってポール・ウォーカーがエディ役で映画化されるとアナウンスされたことがある。

  監督は元ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの演出家の人で、これが監督デビュー作になるはずだった。 このためのミーティングのためイギリスにもいっており、イギリスということでマナーのこととかすごく心配していたらしい兄さん。実際あってみたら全然大丈夫だったーと。「これはすごいラブストーリーなんだ」とあらすじを微に入り細に入りとっても嬉しそうに話してくれるわけなんですが、記事を読みながら「ん? これどこかできいたことがあるような...」と。

 で、それがこの映画だったというわけです。

  捨てられた子犬風味を出させたら右にでるものはいないジョヴァンニ・リビシがとっても素敵にエディを作り上げてくれていたので、この役がポール兄さんだったらどうなっていたのかってちょっと全然想像できないけれど、でもとっても嬉しそうに話していたので兄さんがエディでもちょっと見てみたかったかな?

 

 それにしても🍅さんの評価が低い。

 ここまで評価が低くなるいわれはないと思うんだけど... 最初から最後までとても丁寧に良心的に作られている印象で、退屈するとかそんなことも全然なかったんだけどなぁ。

 でもまぁ、ヘミングウェイには思い入れの強い熱狂ファンがいっぱいいるから。 難しいのかな。

 

おおう、なんでも1959年以降、はじめてキューバで撮影したアメリカ映画だったとか。

 

“The only value we have as human beings is the risks we’re willing to take.”

"A man alone ain’t got no chance."

 

 

私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️/5

🍅: 12%

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