ジャスティン・リン監督が撮っているということで視聴。
映画版の「スタートレック」の攻略を途中で挫折して以来の「スタートレック」だ。
話についていけるかしらという不安がちらりと頭をよぎりつつ、案の定、出てきた3人がオリジナルの3人のリブート版と思ってみていたら「ん?この人たち、彼らの子孫?いや、やっぱり当人か???」と軽く混乱。
でもまぁ、そのくらいわからなくたって問題ない。
だって、なんだか普通に画面が動いているんだもん!
何に感動したかというとエンタープライズ号が母港に着陸するときの映像。
はじめての劇場版「スタートレック (Star Trek: The Motion Picture)」視聴で睡眠死するかとおもったあの着陸というか着岸シーンがスムーズでかっこよくて、もう、「That's what I was talking about!」とおもわず身を乗り出してしまうぐらいテンションがあがってしまった!
だって、あのコマ送り画面のような、自分が一時停止ボタンを押したのかとおもうぐらいにジリジリとした動いてなかったあのシーンが!!
「そう!そうなのこういう感じで見たかったの!さすがジャスティン監督わかってるー!!!」 ってなぐらいに感無量で。
これ見られただけでありがとうごちそうさまとすっかり満足。
しかし、我らがジャスティン・リン監督はそれだけでは満足しない。
なんとなんとエンタープライズ号、墜落もやってくれた! もうだいぶ忘却の彼方に飛んで行ってしまっている記憶ではあるけれど、「スタートレックIII ミスター・スポックを探せ! (Star Trek III: The Search for Spock) 」でみたときはエンタープライズ号が結構あっさりと爆破されてしまった印象があって、びっくりしたのだけれど、ここではたっぷりとエンタープライズ号の最後を見守ることができる。
しかも、カークが提督になって船をおりるかどうかも悩んでたりして、なんか旧版をいろいろと想起させるところがあって、「カーク、やめときなよー。提督になって陸にあがったらあんためっちゃ後悔してたやん」などと親世代なのか子世代なのかよくわからないままにツッコンでみたり。
カークがバイクから宙にとんで間一髪でジャイラの手を掴んで一緒に転送されるところは、「ドムとレティだー!」とまさかここでこっそり「ワイルド・スピード」へのオマージュったわけでもないだろうから、ジャスティン監督はこういうショットが無自覚に大好きなんだろうなと笑けてきたり。
スポックの無謀に振り回されるボーンズも面白かった。
「スタートレックIII ミスター・スポックを探せ! (Star Trek III: The Search for Spock) 」でスポックと最後に接触したばかりにスポックの残留意思というか記憶みたいなのにボーンズふりまわされてたなぁそういえばとかうろーっと思い出したり。
大音量ロックで故郷を救うっていうのもなんとなく日頃見下され気味にある文化で世界の危機を救うってスタンスがジャスティン監督っぽくて、ジャスティン魂健在だー!とか。
スポックのお父さん(?)が亡くなったというところで、これってレナード・ニモイが亡くなった時の頃の映画なのかなとも思い当たり、スポックがお父さんの形見の中にオリジナルメンバーの写真をみつけるところも、レナード・ニモイをはじめとするオリジナルメンバーへの敬意と、”自分が見つけた自分の属する場所、自分の家”みたいな、移民の子孫として生きる者にとっての”故郷”と"家”、”自分が本来属する場所”の確認みたいな、これまたジャスティン・リン監督の好きなこだわりを感じられたようでもあり。
でもなによりも、
ついに「スタートレック」を楽しく見させてくれてありがとう!
という気持ちが1番大きい。
もうあの曲を聴いても眠くならないよ!
そうそう。イドリス・エルバもでてきてびっくり。
この人もなんだか、みた映画に何気にかならず出てくる人的存在になりつつあるなぁ。
DJが本業とかって言って、自分がDJで苦労して云々的なコメディドラマ「ターン・アップ・チャーリー ~人生アゲていこう!(Turn Up Charlie)」もプロデュースしていたから、やりたいことをするための資金稼ぎって感じなのかなぁと思いつつ、ちらっとIMdb覗いてみたらいっぱいプロデュースやってたシナリオも書いてた。
多才な人だなぁ。
車乗り比べのドキュメンタリーもやっているところをみると、この人も車相当好きなんだなぁ。
時々、なんでこんな役引き受けたんだろうっていう作品に出ていて不思議に思ってたけれど、全体でみればうまくバランスとれてるんだこの人は。(と、よく知りもしないのに感心
する)
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️/5