So Be It

見た映画の感想。ネタバレを含んでいますのでご注意ください。

イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり ( The Aeronauts )

 気球で空高くあがって実際の数値を計測することで天気の予報は可能になると信じる学者ジェイムズ・グレイジャーと気球パイロットのアメリア・レンがフランスの出した最高高度到達記録を更新することに挑戦する。

 

 まだ天空が未知の世界であり、人類は気球ではじめてその高みを経験することになったのかと、この映画ではじめて知って驚いた。

  月面着陸級にすごいできごとじゃないか。

  気圧や気温、酸素濃度などなにもかもが推測でしかない。そこへほとんど生身に近い状態で気球で乗り込んでいくわけだから、もうとんでもないチャレンジを行っていたわけなんだなぁと。

  極端な話、二人をのせた気球がひたすら上にのぼっていくだけの映画なのだけれど、はじめて上を目指していくドキドキ感みたいなものを疑似体験する感覚でそれだけでもわたし的には十分楽しめた。

  もちろんこの映画はそれだけではない。 アメリアは夫を失った悲しみから立ち直ることができずにいるし、ジェイムズは学者としての地位をなかなか確立できないことに悶々としている。 その二人がどうやって出会って、こうして一緒に飛ぶことになったのか、そういったことも徐々に明かされていく。

  アメリアの喪失の痛みと自責の念がどういう形で昇華されていくのかということやジェイムズが認知症を患った父親を思いやる気持ちなど、感情移入しやすい接点がうまい具合に散りばめられていて、ただ上にあがっていくだけなのにうまいことやるもんだなぁなんて思いながらも、雲を抜けた時の空の広がりや天空が近くなったときの星々の輝きにあっさり涙腺やられている。

  "なんでレインコートを持ってきてないんだ、このボケ学者!!"、"ぽっぽちゃんをあの高さではなって大丈夫なのか???”、”起きてちょっとぐらいはお役に立て、ボケ学者!!"とか”やめてー!自己犠牲ネタはやめてー!"とか”とかさんざん画面にどなったあげく、”ああ!アイデア!それでこそ学者!それこそがあんたの価値!”と拍手してみたりと全力で楽しんだわけなので、もういいんじゃないでしょうか。

 いいんですよ、アメリアがハッピーならもうそれで。

 

私の好み度: ⭐️⭐️⭐️

🍅: 72%

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