So Be It

見た映画やドラマでFilmarksにない作品の感想と覚書。時にネタバレを含んでいますのでご注意ください。

ドラキュラ伯爵 全3話 ( Dracula )

 ブラム・ストーカーが怪奇小説古典「吸血鬼ドラキュラ」をスティーブン・モファットとマーク・ゲイティスがドラマ化。

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 海外ドラマ「Sherlock/シャーロック」のクリエターといった方が大勢の方に馴染みがあるかもしれませんが、この二人はイギリスのSFテレビドラマ「Doctor Who (ドクター・フー)」とは切っても切れない深い深い縁のあるクリエイターです。「Sherlock/シャーロック」も「Doctor Who/ドクター・フー」のメタファーで溢れかえった作品で、メタファーのみならず小道具やグッズがイースターエッグのように画面のあちこちに潜ませてありました。

 この「ドラキュラ伯爵」も「Doctor Who/ドクター・フー」で取り扱ったテーマや素材がふんだんに使われており、スティーブン・モファットがプロデューサーだった頃の「Doctor Who/ドクター・フー」に馴染みがあったなら既視感を覚えるセリフやらシーンが満載。今回はやや盛り込みすぎというか、言葉悪くいえば使い回しすぎで最後は食傷気味となってしまった印象があります。

 二人が書いたことになっていますがスティーブン・モファットがメインライターだったのだろうと思います。

 ドラキュラ伯爵のキャラクターはとてもユニークで残酷なのだけどなぜだか親しみやすく、グロいかと身構えていたのも束の間、あっという間に笑い転げる感じでした。アガサとドラキュラ伯爵。まぁ、この二人の純愛を描くんだろうなぁと。こういう組み合わせがとても好きな作家さんなので。3話しかなかったせいか、やや急ぎすぎたというか劇的効果をもつキーワードをつなぐだけで終わってしまった印象もなくもなく。

 もうちょっと感情的に揺さぶって欲しかったなと。それができるクリエイターさんなのでちょっと残念。

 一瞬これはパイロット版でシリーズ化を狙っているのかなとも思いましたが、ちょっと「ルシファー」とかぶってしまいそうかな。

 まぁサラッと見るぶんには面白かったです。