So Be It

映画の観方と楽しみ方を勉強中。ネタバレを含んでいますのでご注意ください

ロードキラー ( Joy Ride )

ラスティも怖いけれど、そんなことよりもオチが決まらないシナリオの方がよっぽど怖いっていうお話。

 

 

 カリフォルニア大学で寮生活を送るルイスは夏休みを目前に幼馴染でコロラド大学に通うヴェナから失恋したと電話がかかってくる。心の傷を癒すために旅に出たいというヴェナにルイスは車で迎えにいくから一緒に故郷のネブラスカに帰ろうと提案。ヴェナは喜んで同意する。

 ルイスは飛行機のチケットを払い戻して中古車を買い、家に戻ると実家に電話すると兄のフラーがソルトレイクで逮捕されていて保釈金払って出所させる必要があると母親に言われ、ルイスはまずソルトレイクで兄を保釈し、それからコロラドに向かいヴェナを乗せネブラスカに戻ることにする。

 フラーを釈放し、ともにコロラドに向かう途中フラーは車の無線で遊び出す。調子にのったフラーはルイスに女のフリをして無線に応答した男ラスティ・ネイルを誘っているフリをしろと言い出す。

  まったくこのバカ兄貴のせいでとんでもない目にあう弟ルイスとヴェラ。

 さらに気の毒なのはこの車に乗ってもいないのに夏休み明けにヴェラと同室になることが決まってしまっていたというだけでこのホラーに巻き込まれたシャーロット。気の毒すぎるにもほどがある。

  兄弟のしかけたこのいたずらに異様に憤ったラスティが執拗に追いかけてくる。 

 姿が見えないだけに恐ろしい。どこからしかけてくるかもわからない。 謝っても許してもらえない。理由がバカバカしすぎて警察にまともに取り合ってもらえないという。   しかもこのバカ兄貴は弟が片思いしているヴェラに弟の目を盗んで手をだそうとするし、ルイスは早々にこの兄貴から逃げないと一生を棒に振ることになりそうだ。

 本当に怖いのは案外ラスティよりもこのバカ兄貴の方かもしれない。

 

 で、ルイス役がポール・ウォーカー。

 ラスティとの格闘シーンは全部自分。壁に打ち付けられるのも、手を口に突っ込まれて顎を引きちぎられそうになるのも、地面に頭を叩きつけられて気を失うのも。「あれ、本当に気を失ってるんだ。あやうくポールが死にかけた」とライターさんたちのコメント...って、おい。

 ラストが気に入らずいろんなパターンを書いては取り直し。その使われなかったエンディング群に監督とシナリオライターのコメンタリーがそれぞれついているのをみたのだけどもう物悲しいにもほどがある。「私はいいと思ったんだがライターが気に入らないと言ってね」と監督の意見が重視されてないのもこのリテイク地獄の一因のもよう。ライターが書き直し、今度はヒロインがバリバリ戦いまくるバージョンで撮り直すも「これではポールが主役ではなくなってしまう...。ポールが主人公のはずなのに」とまた悲しげな監督。それもそうだと思ったのかなんなのかはよくわからないが、また取り直し。結構な額をかけて作ったセットも無駄になったと、もうなんか現場でプランが台無しになっていく様が凄まじい。

 撮影にはいってからカオス入りするのやめてあげてね、ライターさん...。

 決まらないエンディングのせいで素っ裸で走ったり、足の裏切ったり、骨にヒビ入ったり、脳震盪おこしたり、長時間すぎる撮影に俳優さんたちもスタントマンさんももう満身創痍すぎたから.....。

 スタントマンが車に跳ね飛ばされるの見て、「こんなこと自分で選んで職業にするの信じられない...」ってライターさんのコメント。さらにルイスと犯人を格闘させるシーンをまた新たに書いたのか。その映像はこれまで撮ったショットと監督が書いた絵コンテでカバー。するとまたライターさん「普段彼はすごく寡黙なのに絵はすごい雄弁だよねー」って...。

 いや、だから....さ。

 まず、ちゃんとしたシナリオ書けって話だ。

 

 

私の好み度: ⭐️⭐️/5

🍅: 74%

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