脚本を書くとき、映画やドラマを撮る時にやってはいけないことの見本集として教材にしたくなるような作品。
主人公のカイルくんは証人保護プログラムの違法版みたいな逃がし屋チームの一員でカイルくんはメキシコの国境まで顧客を安全に送り届け、メキシコ側のチームに引き渡すまでを担当。カイルくんは暴力は大っ嫌いで、銃ももたない主義。そんなカイルくんがいつもどおりの仕事と思って指示された場所にいったら、ちっともいつも通りではなく、とってもやばそうなことに巻込まれてしまい...云々。
まぁ、ありそうな出だし。
カイルくんはあらっぽい男たちに無理矢理連れ出された女の子ヘレナをつれて所定の場所までいかねばならない感じになるのですが、このヘレナは実はプロの殺し屋。それを知らないカイルくんはヘレナを安全に逃がすために全力をつくそうとするが、ヘレナを連れていこうとするチンピラともみ合ううちに、相手を殺してしまう。実はそれはこれまで協力関係にあったメキシコ側の組織の人間で、組織側はそれがてっきりヘレナの仕業とおもい、恐ろしい殺し屋にヘレナを殺すよう命令する。そんなこんなで恋に落ちたカイルとヘレナは万難を排して二人でアルゼンチンに逃げることにする。
で、どうなったか。
ええ、見事に二人で邪魔者を排除しまくってめでたく去っていきました。
おしまい。
あまりカメラワークを気にしたことのない私さえ、”どこまで肝心の情報を写さないで場面転換しやがれば気がすむんだ”とイラッとするぐらいダメなカメラワーク。
映画学校で学びはじめて練習ではじめてつくってみました...と言われたら、「あー、それでねぇ」とあっさり納得できたんだと思うけど。
”Kyle likes to see the good in everyone, even when it's not really there."
と、カイルくんについて語られるシーンがありましたが、俳優さん目的で映画をみるとき、私の映画へのスタンスもそんな感じになるんですが、それでもいいところを見つけられませんでしたよ。目的の俳優さんはきちんと仕事をこなしていましたが。知り合いだから出てあげたというのでなければ、こんな映画に出なきゃならないぐらい仕事のオファーがないんだろうかと心配になるぐらいでした。まぁ、厳しい世界ですよね。
私の好み度: ⭐️
🍅: ー