無害に楽しい映画。
ストリート・マジシャンの4人がある日タロットカードで同じ場所に呼び寄せられ、数ヶ月後、フォー・ホースマンというマジシャン・グループとしてラスベガスの華やかなステージにたち、大勢の観客が見守る中、フランスの銀行の金庫からお金を盗むというマジックを披露する。フォー・ホースメンは一気に話題の人となり。警察は彼らの尻尾を掴もうとやっきになって捜査する。 マジック・ショーを楽しむ感覚で身を委ねてしまえばたっぷり楽しめる映画。
うまく言えないが、テーマパークでエンタメ・ショーを楽しむ感覚。
「すべてが魔法。すべてが現実」とか「誰と魔法にかかりにきますか?」とか「さあ、冒険とイマジネーションの海へ」とか「世界最高をお届けしたい」とかのキャッチフレーズをCMで見て、実際行ってみて、それなりになにかしら楽しめたら、「どこが魔法やねん」とか「世界最高だったか?」とか、まぁいちいち目くじらをたてることはないと思う。たぶん。高い入場料を払っていたらそう寛容にはなれないかもしれないけれど、まぁ、そこはタダ券もらっていったとでも思いなせぇ。
劇中のマジック・ショーも派手派手しく楽しいし、舞台上とそれ以外でしかけられるマジックもユーモラスで楽しい。
ただのマジックなのか、それともなんらかの超常現象的なものがからんでいるのか。マジシャンが絡んでいるのだからマジック、手品のはずなのだが見ていてちょっと不思議になってくる。魔法なのか手品なのか。英語だとどっちも”マジック”で、そこの境目は不鮮明。それがこの作品の妙となっていたりもする。。
小ネタも楽しい。例えば、あるフレーズをきくと、暗示にかかっている人はその曲をエア演奏で演奏しきらないと暗示からさめないという催眠術。 ちょっとシリアスっぽいところでうっかりそのフレーズを誰かが口にした時、それに反応した誰かがそうなってしまう時のお間抜感が面白い。 逃走劇もマジシャンならではっぽい逃げ方、かわし方で、小ネタから大掛かりなものまで、とにかくサービス精神にことかかない。
見終わった時、「あー面白かった」とすっきりする。
尾は引かないが、ひとときは楽しめる。 「ん?結局あそこは....?」とか考えないのが花。だから無害に楽しい映画。
テンポもよかったし、楽しめたんだから、もうそれはそれでいいじゃない。
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️/5
🍅: 50%