So Be It

見た映画やドラマでFilmarksにない作品の感想と覚書。時にネタバレを含んでいますのでご注意ください。

ボーン・アルティメイタム ( The Bourne Ultimatum )

お口直しに視聴。ジェイソン・ボーン、やっぱり面白かった。

 

 

 ジェイソン・ボーンのビシバシとした有能感がすごくカッコいい。ビルの屋上から狭い窓に飛び込むスタントとか息を飲んでしまうし、音楽なしで地味に重厚に殴り合っているシーンでは思わず息を止めてしまっていたり。結構、ボーンが戦っている時って気がつかないうちに奥歯を噛み締めていたり息を止めて見てしまっていたりする。それくらいの緊張感がやっぱりある。

 ボーンが人殺しの場面をニッキーに見られた時の気まずい表情をするのが、ボーンの辛い精神状態を如実に表していて、あれでまたジェイソンに感情移入をしてしまう。もうこういうことはやりたくないんだなというのがあるのに、でも腕は相変わらずズバ抜けて長けていて、そのギャップが切ない感じ。ニッキーもそのギャップに絆されるところがあったんだろうなーとか。

 アメリカ戻ってからのグイグイ詰めていく感じが本当にカッコいい。あれだけのアクションをすごくスピーディに盛りだくさんに見せているのに、自分と同類である相手を殺さないでいるところとか、ジェイソンがもう冷血な殺人マシンにはなれないということが、ジェイソンにとって良かったと思う反面、そんなことではこの闘いを生き延びるのは無理なのではないかと心配になってしまう。主人公なんだからきっと大丈夫なんて確信はジェイソンには持てない。人を殺したらその報いであれば生き残れないパターンの確率の方が高いかもとか、嫌な予感ばかりがどんどん湧き上がってしまってもう涙目になってくる。

 ある意味お約束ではあるのだけど、でもジェイソンはあの海の中でディヴィッド・ウエブと融合したか、もう殺人マシンではない何かに生まれ変わったんだと思えるラストは好きだ。遺体はまだ見つかっていないというアナウンサーの言葉にニッキーの笑顔、メインテーマがイン。ベタベタだけど、ジェイソンが生きていてくれたことが嬉しくて、こちらも笑顔になってしまう。きっと彼はこれからも強く生きていくに違いない。ジェイソン・ボーンの強さをもったディヴィッド・ウエブという血の通った人間として。

 

私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️/5

🍅: 92%

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