シュールなショートストーリー6本立て。
![The Ballad of Buster Scruggs (Original Motion Picture Soundtrack) [Analog] The Ballad of Buster Scruggs (Original Motion Picture Soundtrack) [Analog]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61aQUFtdaZL._SL160_.jpg)
The Ballad of Buster Scruggs (Original Motion Picture Soundtrack) [Analog]
- アーティスト: Carter Burwell
- 出版社/メーカー: Milan Records
- 発売日: 2018/11/30
- メディア: LP Record
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1話目が吟遊詩人キャラであるかのように歌いながら笑顔で登場した人畜無害そうな旅人が、ニコニコしながらとんでもなく怖いっていう...。2話目はどうみてもボロっちい銀行で顧客になるのも強盗するのも考えものな銀行。そこに強盗に入った男がとんでもない目にあう話。3話目は旅芸人の話。これがまたとんでもなくシュールで寒々しいお話。1話目から3話目までシュールでダークなお話が続いたせいで、4話目の展開には驚かされたというかなかなか信じられなかったというか。金脈探して掘り続けるお爺ちゃんの話だったのだけど。最後の最後までフクロウが復讐しにくるのではないかと無駄にドキドキしてしまった。5話目は開拓民たちがオレゴン州に向かう過程で起こる哀しい物語。でもピアース大統領は可愛い。6話目もシュール。これはお迎えなのかどうなのか....とドキドキしまくったところで映画自体エンディング。
アンソロジーとは知らなかったので一瞬面食らったけれども、本の表紙をめくって、チャプターごとに本のページをめくっていき、最後は本を閉じるというショットのおかげで、短編集の本を読んだ感覚で見ていればいいんだなという趣向で、それはそれで面白い。
開拓時代あるあるなのか、アメリカで育ったならどこかで耳にしたことがある民話か都市伝説が下敷きになっているのか、よくはわからないが、いずれもそんな感じのストーリーだった。
どれも見応えはある。1、2はダークでシュールだけど、笑える。笑い事ではないんだけど、つい笑ってしまうというかなんというか。3は本気でダークでシュールで世知辛い。何か人気商売に携わることの悲哀を感じるというかなんというか。4と5は良かったような悪かったような、いやでもよかったのか、あれ?っともやつきながらも、前半戦のダークさを思えばある意味ハッピーエンディング。たぶん。6は、やっぱりシュールでダーク。えー、で、結局どっちなんだよーとなりつつ。
ようは、グリム童話とかでよくある”本当は怖い童話“を怖いまんまでお届けいたしましたー!という感じの6本仕立てなわけですよ。
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️
🍅: 91%