セーブポイント無しでラストバトルまで一気呵成で攻略しなくてはならないゲームをプレイしているような感覚の映画。
どうしても越えられないステージは何度も何度も繰り返し、要領を頭と身体に叩き込んでクリアする。それまではまたスタート画面からのやり直し。
トム ・クルーズ演じる主人公ケイジが陥ったのはそんな感じのタイムループ。死ねばまたスタートから。でも重傷を追うなどして輸血をされてはタイムループの能力を失ってしまうので怪我したら確実に死なないといけない。これ以上やり進めても成功の見込みがないと分かればまた一から他の方法を試すために死なないといけない。
いったいケイジはラスボスを倒すために何度リセットされたのか。笑い事ではないのだけれど、もうケイジの死が“また死ぬんかい!”と笑い事になってきてしまう。当人としてはたまったものではなさそうだ。
この果てしないループをどうすれば抜けられるのか。リセットに次ぐリセットでなかなか出口も見えてこない。あっという間に引き込まれて、時間がたつのも忘れて見入ってしまった。しかも、”ああ、これはケイジにとっては初めてのトライではないんだなぁ”とわかる時も切ない。助けたいのにどうやっても彼女を助けられない苛立ちなど切なさ要素もしっかりあって、それなりに満足できたのはやっぱりトム・クルーズの説得力のおかげかな。
私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️/5
🍅: 90%